いろんなことを試しているけれども、なかなか睡眠の改善ができていない…
今回は、そんなあなたに真の解決策をお伝え出来ればと思います。
世の中に溢れている睡眠改善法の多くが実は効果が限定的だったり、場合によっては逆効果になってしまうことがあったりします。
それが何故なのか、その理由と本当に効果的な改善方法ってなんなのか、中医学の観点から詳しく解説していきます。
そもそも睡眠ってなんで大切なの?
こんな経験ありませんか?夜、なかなか寝付けず、朝はスッキリしないまま起きる。
そんな日が続いて仕事でのミスが増えたり、効率が落ちたり。
そして疲れやすくなったり、イライラしやすくなったり…
実はこれらはすべて睡眠の質が悪くなったことが関係しているんです。
皮肉なことに世の中が快適で便利になっていくのと反比例して、現代社会では睡眠の問題が深刻化しています。
スマートフォンの普及が大きく、それによって不規則な生活リズムや仕事のストレスなどで睡眠の質を脅かす要因が増えているように思います。
その結果、眠れない方が増えて実際に病気は治らない、新しい病気にかかる。
そんな方が本当に多いように思います。
こんな質問をいただくことがあります。
「そもそも睡眠ってなんで大切なんですか?」
若い人に多いですね。
若いと少々寝なくても乗り切れてしまうし、一晩寝ただけで回復しますよね。
ぼくのところに相談に来られる方は45~60歳が多いのですが、共通して言えることは真面目で若い時に無理をして睡眠時間を削っている方です。
つまり、若い時のツケが後からまわってきたという感じです。
睡眠の質って驚くなかれ、10歳から低下していきます。
これは何もしなければ、昨日より今日の睡眠の質が良くなることはないという事なんです。
なので、若い方でも睡眠はしっかり取っていただいて、睡眠について学んでほしいとつくづく思います。
いつまでも健康でいるために…
さてさて、睡眠がなぜ大切なのかってことなんですが、生きていく上で必要不可欠だからです。
健康で大切なことは睡眠、食事、運動ですが最悪、運動をしなくても生きていくことは出来ますよね。
でも、食事と睡眠はしなければ生きていけません。
そして、食事は2日食べられなくても2日寝ないでいることは難しいです。
そこのところはなんとなく体感的に、そして体験的に誰でも分かると思います。
睡眠時間が短かったり、質が悪かったりすると86種類の病気になることが分かっています。
また、糖尿病やがん、心疾患、脳血管疾患、精神疾患など日本で問題になっている五大疾病そのすべてに睡眠不足が直結していることがわかっています。
眠っているときに体内でどんなことが行われるから大切だという観点からのお話はまた別のブログでお伝えするとして『睡眠がなぜ大切なのか?』というお答えです。
いつまでも健康的でいられて病気にならないためです。
病気になってからでは本当に遅いです。
ちなみに中医学でも睡眠は健康上、一番大切な位置づけにあるんです。
安全第一ではないですが、睡眠第一の人生でありたいものです。
睡眠不足がもたらす健康リスク
睡眠不足は単に疲れるだけでなく、様々な健康リスクをもたらします:
- 心血管疾患のリスク増加:睡眠時間が6時間未満の人は、7〜8時間睡眠の人と比べて心筋梗塞や狭心症などのリスクが4.95倍も高くなる(研究結果健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会)
- 糖尿病:4時間以内の睡眠を1週間続けるとインスリンの働きが25%低下して初期の糖尿病患者と同じ処理能力に(シカゴ大学の研究)
- 認知症、アルツハイマー:ペンシルベニア大学は睡眠不足のマウスは注意力や認知機能に関する脳の組織が25%減少していたことを発表。また、ベンゾジアゼビン系睡眠薬の服用が6ヶ月を超えるとアルツハイマー発症リスクが84%に上昇(モントリオール大学・ボルドー大学)したり、睡眠不足が3~5年続くと脳体積の縮小率が大きく(オックスフォード大学MRIセンター)なると研究結果を出している。
- ガン:ヨーロッパで2万3620人を対象にした研究では6時間以下の睡眠の人は7時間以上に比べてガンの発症率は40%上昇するという結果が出ている。(ウィンシスコン医大)はイビキをかくとガンの発症リスクが最大で4.8倍になることを発表。
- うつ病:1989年、アメリカの国立精神衛生疫学集水域研究の一環として7954名の地域住民を対象に「睡眠とうつの関連性」を1年間にわたり行った追跡調査がある。調査開始時点と1年後の再調査時の両方の時点で眠れていなかった人々は、眠れていた人々と比べてうつ病を発症する割合が約40倍も高かったと報告されている。
不眠はうつ病や不安障害のリスクを高めますが逆に、これらの精神疾患が不眠を引き起こすこともあり、悪循環に陥りやすいのです。
- 厚生労働省が働く日本人男性4000人を対象に、睡眠時間と心血管疾患の関係について調査したところ、14年間で睡眠時間が6時間以上だった人に比べ6時間以下だった人は1回以上の心停止を経験するリスクが400~500%上昇していたことを報告している。
- 免疫機能の低下:質の良い睡眠は免疫システムを強化します。睡眠不足が続くと、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。
睡眠改善とは長く寝ることではありません
「睡眠改善」と聞くと、単に「長く寝ること」を思い浮かべる人も多いかもしれません。
でも、実はそれよりも重要なことがあります。
それはズバリ質です。
質の良い睡眠とは
睡眠 = 睡眠時間 × 睡眠の質
ということになります。
実際に数字で見てみましょう(睡眠の質は最高で100点とする)
3時間睡眠 × 睡眠の質30点 = 90点
3時間睡眠 × 睡眠の質90点 = 270点
8時間睡眠 × 睡眠の質30点 = 240点
8時間睡眠 × 睡眠の質90点 = 720点
いかがでしょうか。
3時間睡眠でも質が高ければ8時間睡眠の質が低いのに対して点数が高いですよね。
睡眠は長く寝ればいいってもんじゃないことが分かると思います。
次に睡眠の質についてお伝えします。
よく言われる『レム睡眠とノンレム睡眠の睡眠サイクル』というのも確かにありますが、入眠してから90分以内どれだけ深い睡眠が取れるかが一番重要だということを覚えておいてください。
これは睡眠アプリで計測するとわかります。
ここで理想の睡眠波形というものを示しておきますね。
この波形になっていれば質の良い睡眠がとれているということになります。
あっ、決してショートスリーパーをおススメしているわけではありませんので誤解のないようにお願いします(笑)
ショートスリーパーは遺伝子の問題で努力してなれるものではありませんので…
流行りの睡眠改善法とその問題点
世の中には様々な睡眠改善法が紹介されていますよね。
でも、なぜかうまくいかない。そんな経験、ありませんか?
そんな経験があるから今、このブログをお読みいただいているのだと思います。
実は、これらの方法には「落とし穴」があるんです。
アロマ
ラベンダーの香りで安眠できる!なんて聞いたことがある人も多いでしょう。
確かに、アロマの香りにはリラックス効果があります。
2017年の研究では、ラベンダーの香りが睡眠の質を向上させる可能性が示唆されています。
でも、これが全ての人に効果があるわけではないんです。
例えば、花粉症の人にとっては、逆に刺激になってしまうかもしれません。また、香りの好みは人それぞれ。リラックスどころか、イライラしてしまう人だっているんです。
音楽療法
優しい音楽を聴きながら眠る。これも人気の方法ですよね。
確かに、ゆったりとした音楽には睡眠を促進する効果があります。
特に高齢者の方には効果的だとされています。
2018年のメタ分析では、音楽療法が睡眠の質を改善する可能性が高いことが示されました。
でも、ここにも注意点がありまして。
音楽の好みは人それぞれですし、音量や音質によっては逆に気になって眠れなくなることも。
また、一晩中音楽をかけ続けると、睡眠の質が低下する可能性もあるんです。
入浴
風呂に入ってリラックス。これも睡眠改善の定番ですよね。
確かに、入浴には体温を上げてその後の体温低下とともに眠気を誘う効果があります。
でも、ここにも落とし穴が…
例えば、熱いお風呂に眠る直前や長時間入りすぎると、逆に体が興奮状態になってしまうことがあります。
特に、就寝1〜3時間前の入浴が効果的とされているので、眠る直前や長時間は避けていただいた方がいいです。
足湯も同様に、体を温めてリラックスさせる効果があります。
心拍数を上げないで体を温め副交感神経を優位にしてくれます。
足湯でしたら寝る直前でもOKです。
なぜこれらの方法では効果が限定的なの?
ここまで紹介してきた方法、実はどれも科学的な根拠(エビデンス)があるんです。でも、なぜ効果が限定的なのでしょうか?
その理由は、個人差や地域性、生活習慣、体質などが考慮されていないから。
つまり、「みんなに効く」わけではないんです。例えば、北海道に住む人と沖縄に住む人では、気候の違いから生活習慣も異なります。同じ睡眠改善法を適用しても、効果は変わってきてしまうんです。
さらに驚くべきことに、これらの方法を試して逆効果になってしまうケースもあるんです。
ある方の例を紹介しましょう。
生姜が睡眠に良いと聞いて毎日摂取していたのに、更年期障害がひどくなって3年も眠れない日が続いたという方がいました。
実は、この方は中医学でいう「陰虚」という、身体が熱を溜めやすい体質だったんです。
そのため、体を温める作用のある生姜を摂り続けたことで、症状が悪化してしまったんですね。
この方には、生姜を控えるようアドバイスしただけで、なんと1週間ほどで熟睡できるようになりました。
これこそが、中医学による気血水体質に基づいたパーソナルな睡眠改善なんです。
このように、一般的に「良い」とされる方法でも、個人の体質や状況によっては逆効果になることがあるんです。
だからこそ、自分に合った方法を見つけることが大切なんですね。
間違った睡眠改善法と誤った知識
さて、ここからは広く信じられているけれど、実は間違っている睡眠改善法や知識について見ていきましょう。これらの誤った方法や知識は、かえって睡眠の質を低下させる可能性があるので要注意です。
間違った改善法
- 寝酒:
お酒を飲むと気持ちよくなって眠くなりますよね。
でも、実はアルコールは睡眠の質を低下させるんです。
本来、寝ている時に休むはずの肝臓が働かなければならず、アルコールを分解し続けます。
その結果、アセトアルデヒドという覚醒物質を産んでしまうんです。
覚醒物質ですから当然睡眠は浅くなってしまいますし、中医学的にいうと身体が乾きます。
ですので、途中で目覚めて喉が渇いてお水を飲むといった経験はどなたにでもあるのではないでしょうか。
また2013年の研究では、アルコール摂取が睡眠中の脳波を乱し、特にレム睡眠を減少させることが示されています。 - 寝る前のホットミルク:
温かい飲み物で体が温まり、リラックスできるのは事実。でも、飲みなれていない人が急に始めると逆効果になることもあります。
そもそも日本人は8割が乳糖不耐症と言って乳糖を消化する酵素が低下もしくは無いと言われています。
なので、飲みなれない人が飲むのは注意が必要です。
また、牛乳には睡眠ホルモンのメラトニンの元になるトリプトファンが含まれていますが、トリプトファンがメラトニンになるのは摂取してから16時間かかります。
ですのでもし、睡眠ホルモンの働きがよくなると思っていたら朝起きた時がいいですね。 - 寝る前の激しい運動:
仕事を終えて24時間のフィットネスで深夜に汗をかいて寝るという方がいます。
運動は確かに睡眠に良い影響を与えます。
でも、就寝直前の激しい運動は体や神経を興奮させてしまい、かえって寝付きを悪くすることもあります。
2018年の研究では、就寝の少なくとも1時間前には激しい運動を避けるべきだと提言されています。 - 22時までには寝る:
お肌のためには22時までに寝た方がいいというゴールデンタイムのお話があります。
時間にこだわりすぎると逆効果になります。
「22時までに寝なきゃ」というプレッシャーがストレスとなり、かえって眠れなくなることがあるので注意が必要です。
先ほどもお伝えしたように大切なのは、寝てからどれだけ深く眠れるかです。
寝てから90分以内に深く眠ることでしかお肌や身体のメンテナンスをしてくれる成長ホルモンが分泌されません。 - 睡眠薬への依存:
睡眠薬は一時的な対処法としては有効ですが、長期的な使用は依存性や副作用のリスクがあります。
2019年の研究では、睡眠薬の長期使用が認知機能の低下や転倒リスクの増加と関連していることが示されています。
可能な限り、生活習慣の改善など、自然な方法で睡眠の質を高めることが大切です。
誤った知識
1.ショートスリーパーになれる:
これは先ほどもお伝えしたように努力でなれるものではなく実は遺伝子によって決まっていてその割合は1%と言われています。
ちなみに6時間未満の睡眠で十分なショートスリーパーは日本人の5〜8%と言われています。
2.寝つきが早い(5分以内)から問題ない:
実は、極端に寝つきが良いのは睡眠負債がたまっている可能性があります。
健康的な寝つきは15分程度とされています。
3.長く寝ることが大事:
質の良い睡眠を取れていれば、必ずしも長時間の睡眠は必要ありません。
大切なのは、自分に合った適切な睡眠時間を見つけること。
4.眠れなくても布団の中に入る:
眠れないのに無理に布団に入り続けると、脳が「布団は眠れない居心地が悪いところ」と認識してしまいます。
そうなってしまうとやっかいです。
ぼくの経験上そういった方の睡眠改善が一番難しいです。
眠くない時はぜひ、布団から出て部屋をあまり明るくしないでアロマや読書、好きな音楽を聴くなどしてリラックスしてください。
ちなみにビジネスホテルに聖書が置いてあるのは何故だかご存知ですか?
聖書を読んでいると眠くなるからだそうです。
5.朝起きられないのは自己管理能力不足:
実は、これには生体リズムが大きく関係しています。「朝型」「夜型」には個人差があり、単純に意志の問題ではありません。2019年の研究では、遺伝子が朝型・夜型の傾向に影響を与えることが明らかになっています。
6.不眠症=寝付けない人のこと:
不眠症には、寝付きが悪い以外にも、途中で目が覚める、早朝に目覚めてしまうなど、様々なタイプがあります。
日本睡眠学会の定義では、これらの症状が週3回以上あり、日中の生活に支障がある場合を不眠症としています。
本当の睡眠改善法:中医学的アプローチ
さて、ここからが本題です。
これまで見てきたように、一般的な睡眠改善法には限界があります。そこで注目したいのが、中医学的アプローチによる睡眠改善です。
中医学とは?
中医学は、数千年の歴史を持つ中国伝統医学です。
西洋医学とは異なり、体全体のバランスを重視し、「未病」(病気になる前の状態)を重視します。
西洋医学では『病気か健康か』で病名がつかなければ不定愁訴として、身体の不調の原因が分かりません。
それに対して、中医学は未病(病に向かっている状態)、已病(自覚症状が出ている状態)、欲病(病気、検査で見つかるレベル)で分けてその不調の原因はなんなのかを重視して治療にあたります。
例えば、肩こり一つ取っても十種類以上も原因があって、パーソナルな視点で健康を捉えます。
西洋医学が症状に対して直接的なアプローチをとるのに対し、中医学は体質改善などを通じて根本的な原因を取り除くことを目指します。
つまり、「その場しのぎ」ではなく、長期的な視点で健康を捉えるんです。
気血水体質診断の重要性
中医学では、人の体質を「気血水」という概念で捉えます。
人の身体は、ほとんどが血と水でできているのはご存知だと思います。
そして、この血と水をつくったり体内で巡らせたりするのが「気」なんです。
この、気と血と水のバランスがとれていることが健康な状態で、ちょっとした不調から大きな病気や難病、奇病もすべてこのバランスが崩れています。
この気血水を用いた体質診断は、パーソナルな睡眠改善を行う上でとても重要になります。
具体的には以下の6つの体質に分類します:
- 気虚(ききょ):気(エネルギー)不足の状態
- 気滞(きたい):気(エネルギー)の流れが滞っている状態
- 血虚(けっきょ):血が不足した状態
- 瘀血(おけつ):血の流れが悪い状態
- 陰虚(いんきょ):体を冷やす力が不足して身体に潤いがない状態
- 痰湿(たんしつ):水分代謝が悪い状態
これらの気血水体質を正確に把握することで、その人に合った最適な睡眠改善法を見つけることができます。
舌診による個々の不眠原因の特定
中医学では、舌の状態を見ることで体の状態を診断します。
これを「舌診」と呼びます。舌の色、形、コーティングの状態などから、体の不調を読み取みとりますが、この舌診もパーソナルな睡眠改善には欠かせません。
例えば、舌が赤くて苔が薄い場合は、体に熱がこもりやすい「陰虚」体質が原因で眠れない可能性が高いです。
また、大きく肥大して舌の両側に歯痕(歯形)がついている場合は、「気虚」体質で疲れ切ってしまい寝る体力させないことが考えられます。
もっとも多いのは、全身の気がめぐっておらず血流も悪くなりやすい「気滞」です。
舌の両側が赤くなっていたりするのが特徴です。
6つの体質の他にも「気血両虚」だったり、「気陰両虚」など2つの症状が見られる場合もあります。
体質別の睡眠改善アプローチ
それでは、各気血水体質に応じた睡眠改善のアドバイスを見ていきましょう。
簡単なアドバイスですがこれだけでも1週間ほどで眠れるようになる人が多いです。
これこそが、中医学によるパーソナルな睡眠改善の核心部分です。
- 気虚体質:
- 生活養生:早寝早起きを心がけ、適度な運動を。過労を避けることが重要です。
- 食養生:気(エネルギー)を補う食材(山芋、米、芋、豆、きのこ、牛肉、鶏肉、うなぎ、えびなど)を積極的に摂取。
- 気滞体質:
- 生活養生:ストレス解消法を見つけ、規則正しい生活を。深呼吸や軽い運動がおすすめです。
- 食養生:理気作用のある食材(春菊、三つ葉、ゴーヤ、ミント、レモン、ぶどう、黒酢、梅干し、イカ、あさり、しじみ、レバーなど)を中心にして、スパイシーな食べ物は控えめに。
- 血虚体質:
- 生活養生:過度の運動を避け、十分な休息を。適度な日光浴も効果的です。ダイエットはNGです。
- 食養生:血を補うための食材(黒ゴマ、黒豆、黒きくらげ、プルーン、レーズンなどの黒色食材やにんじん、トマト、クコの実などの赤色食材、牡蠣、レバー、地鶏、ホウレンソウ、小松菜などの補血作用が高いものを取り入れる。
- 瘀血体質:
- 生活養生:適度な運動を心がけ、血行を良くする。入浴やマッサージも効果的です。
- 食養生:新陳代謝を促進する食材(玉ねぎ、かぼちゃ、生姜、梅干し、山椒、わさび、シナモン、羊肉、イワシ、えび、まいたけ、桃、みかんなど)積極的に摂取。
- 陰虚体質:
- 生活養生:過度の労働や夜更かしを避ける。冷房の使いすぎに注意。
- 食養生:体を冷まし潤す食材(豆腐、なす、トマト、キュウリ、しめじ、ほうれん草、セロリ、三つ葉、大根、かに、あさり、ごぼう、昆布、こんにゃく、バナナ、柿など)を取り入れ、辛いものは控える。
- 痰湿体質:
- 生活養生:適度な運動を心がけ、体を温める。湿気の多い環境を避けましょう。
- 食養生:デトックス作用の食材(海藻、きのこ類、根菜類、冬瓜、こんにゃく、イワシ、さんま、緑豆、バナナなど)水分の多い食べ物を控え、温かい食事を心がける。
これらのアプローチは、単なる「睡眠改善法」ではなく、体全体のバランスを整えることで睡眠の質を向上させる方法です。
パーソナライズされた睡眠改善の重要性
ここまで見てきたように、中医学的アプローチの最大の特徴は「個別化」にあります。
同じ不眠の症状でも、その原因は人それぞれ。
だからこそ、自分の体質に合った改善法を見つけることが大切なんです。
例えば、先ほど紹介した生姜のケース。
一般的には体を温める作用があるため睡眠に良いとされていますが、陰虚体質の人にとっては逆効果になってしまいました。
このように、「みんなに効く」方法を探すのではなく、自分に合ったパーソナルな方法を見つけることが重要となります。
おわりに
いかがでしたか?
世の中には様々な睡眠改善法が存在しますが、重要なのは「自分に合ったパーソナルな方法」を見つけること。
そして、それは単なる「眠るためのテクニック」ではなく、体全体のバランスを整え健康であることでもあります。
中医学でのアプローチは、まさに個々の体質分析からその人の不調を根本から改善します。
自分の体質を知り、それに合わせた生活習慣や食事を心がけることで、自然と良質な睡眠が得られ健康な人生を歩むことができます。
すぐに劇的な効果が現れる方もいれば時間がかかる方もいらっしゃいますが、時間がかかる方はそれだけ長い時間をかけて不調になった方です。
それだけ自分の心の声を無視して無理をしてしまったわけですからしょうがないです。
6ヶ月前の生活や食事の不摂生が原因だったりすることが多いです。
でも安心してください。
このブログを読んでからでも遅くはありません。
少しずつ、自分の体と向き合いながら、じっくりと改善していくことが大切です。
心と身体が喜ぶことをすれば必ず眠れるようになり、健康的になっていきます。
最後に、もし睡眠の悩みが深刻な場合は、専門家に相談することをおすすめします。
睡眠の専門医や専門家もいいですが、ぜひ中医学や東洋医学などその人の根本原因はどこにあるか見極めてくれる専門家に診てもらうことをおススメます。
ぼくでよければ、いつでもご相談ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント