睡眠負債がたまり気絶

布団に入ってすぐ寝れるは危険

そもそも睡眠負債って何?

仕事柄、健康相談をいただきますが「私は布団に入って瞬間で寝れるので睡眠の問題はないです」と誇らしげにお話をしただく方がいらっしゃいます。

実はこれ、睡眠負債がたまっている証で気絶状態なんです…

その前に睡眠負債ってなんなのよ
ってことなんですが、簡単にいうと睡眠不足がたまりたまって借金のように膨れ上がっていて、心身に悪影響を及ぼすおそれのある状態のことをいうんです。

単なる睡眠不足であれば一晩グッスリ寝れば解消できますが、睡眠不足がたまりにたまった睡眠負債の状態までいくとなかなか1日では解消できないことが多いですね。
「ぐっすり寝たのに寝足りない」といった感じを経験されたことはないですか?

これは睡眠負債がたまっていて、返しきれていない状態だと言えます。
慢性的な睡眠不足の状態ということですね。

さてさて、睡眠負債という言葉なんですがスタンフォード大学の研究者によって提唱されたもので、提唱される以前はただ単に睡眠不足と呼ばれていたんですね。
心身に悪影響を及ぼすおそれのある状態が分かるようになってきて2017年にニュースなどで取り上げられたり、ユーキャンの2017年流行語大賞にも出て注目されるようになったんです。

2017年というとスキーツアーのバスが悲惨な事故を起こしましたが、運転士の過重労働が原因であることから睡眠が見なおされたことも記憶に残っています。

睡眠負債がたまった状態が続くと、精神疾患や糖尿病、ガン、脳卒中、心疾患、脳血管疾患の五大疾病をはじめとした86種類もの病気になるリスクが上がってしまいます。

その他にも問題となっている認知症のリスクも上がってしまい、睡眠不足がたまりにたまった睡眠負債の状態は危険であると言えるのです。

「風邪は万病のもと」なんていいますが、「睡眠負債は万病のもと」と言いたいですね。

ちょっとした睡眠不足も放っておかず、寝る時間を大切にしていただきたいです。

布団に入ってどれくらいの入眠時間だったらいいの?

先に答えを言うと、理想の入眠時間は16分と言われています。

人の身体は通常眠るときに、先ず呼吸がゆっくりになり深くなっていきます。
そして脈拍が落ち着いて筋肉が緩み、血管が広がって血流がよくなります。
また、血圧が下がり脳温や深部温度といって内臓の温度が下がります。

要は、布団に入ってこのように身体は寝る準備をしているということになるんですね。
この状態で寝れると質の良い睡眠をとることができます。

なので半分の8分以下は寝落ち状態、4分以下は気絶状態であると言えます。

もちろん極端に疲れた場合は16分かけずに入眠することはありますが
普段の睡眠が足りていれば「布団に入って気を失うように寝てしまう」ということはないんですね。

普段からの睡眠が足りていない、睡眠の質が悪い状態だとほぼ毎日この寝落ち状態、気絶状態であると考えられます。

パソコンを使っている方は多いと思いますが

常時つけっぱなし→動きが遅くなってくる→フリーズ

といった経験はありませんか?
その時にするのは強制シャットダウン…

そう、強制的に電源を落とすことになるわけです。

睡眠も同じで、先ほどご説明したように呼吸が落ち着いてきて…
身体がこの寝る準備ができないということになるんですね。

睡眠不足が続くと、自覚がなくても睡眠負債はたまっていきます。
そして、気づかないうちに病気になってしまいます。

寝落ち、気絶状態で睡眠負債のたまっている状態は危険な状態と思ってください。
寝落ちや気絶状態で寝ている方は、ぜひご自分の睡眠について見直してみてはいかがでしょうか。

睡眠がきちんととれて病気知らずでいれば身体も気分もスッキリし、脳の働きももっと活発になってハイパフォーマンスな生活が送れるはずです。

睡眠負債度チェック

睡眠負債についてお話をさせていただきましたので、ご自分の睡眠負債がどれくらいたまっているのかチェックして把握していきましょう。

寝つきは5分以内

目覚まし時計のスヌーズ機能を使いまくっていて毎朝スッキリ起きられない

午前中は頭がボーっとするなど集中力が低く、仕事や家事がはかどらない

電車やバスで座るとうたた寝してしまう

会議中や人の話を聞いているときなどに眠気に襲われる

眠気覚ましのグッズやカフェイン飲料が手放せない

ソファーなどで気づいたら寝ていることが多い

湯船につかっていると寝落ちしてしまう

オフの日は平日よりも2時間以上長く寝てしまう

風邪をひきやすいなど体調を崩しやすく、治りにくい

さて、いくつ当てはまりましたか?

1~3つの方は睡眠負債がたまりはじめています。

4~7つの方は睡眠負債がたまっていて放っておくと心身に悪影響を及ぼすおそれがあります。
改善する必要がある段階です。

8~10の方は今すぐにご相談ください!
(このブログホームページのお問合せからご相談ください。無料でお身体の状態や体質診断をしてアドバイスさせていただきます)

気絶と気絶したように寝るの違い

これ、意識がない状態ということでは同じなんですがどんな違いがあるのかまとめてみました。

気絶とはどんな状態?

気絶とは、突然発生する短時間の意識喪失の状態。
大脳皮質全体あるいは脳幹の血流が瞬間的に遮断されることによっておこる一過性の瞬間的な意識消失発作で失神、卒倒(そっとう)とも言います。
血流不足の他にも神経異常などいろいろ原因はありますが、重大な病気の予兆も考えられますので短時間であってもとても危険です。

意識障害などの後遺症を起こすことはなく、ふつうは数分で回復します。
めまいや目の前が真っ暗になったり前兆があることもあるようです。
一般的には立っているときに起こることが多く、突然に血圧が低下して転倒する場合や徐々に血圧が低下してくず折れるように座り込む場合などいろいろあります。
ぼく自身も経験がありますが、咳嗽(がいそう)といって咳き込んで意識が飛ぶこともあります。
車の運転中に起きたこともあってとても怖かったです(汗)

気絶したように寝るとはどんな状態?

まず睡眠についてです。
睡眠とは、生理的反応として周期的に起こる意識がなくなる状態のことを言います。
つまり、心身を休め体内の疲れをとるため周期的(一般的には夜)にやってくる意識の喪失状態が睡眠ということになります。
生きるために必要なメンテナンス時間ともいえます。

睡眠には疲労回復や自律神経を整えたり記憶の整理をするなどの役割があると考えられています。
寝ると意識は消失しますが、脳は完全に休んでいるわけではなくて記憶の整理などを行うために活動している状態でもあるということですね。

さて、気絶したように寝るということですが、一つは布団に入ってすぐに寝てしまう寝落ち状態であるということになります。
先にお伝えしたように入眠には16分かかるのが理想で、瞬間に寝てしまうのは睡眠不足がたまっている睡眠負債の可能性が高い状態です。

睡眠中であれば、体を揺すっても起きないほどの深い眠りのノンレム睡眠状態だといえます。
こちらはよく眠っているという感じでとても良い状態です。

もう一つお伝えしたいのは、ふと意識が飛んで目を開けたまま瞬間的に眠ってしまう瞬間睡眠といわれるマイクロスリープと、昼間に強烈な眠気に襲われて眠り込んでしまう睡眠発作といわれるナルコレプシーという病気があるということです。

恐ろしいマイクロスリープとは

マイクロスリープは自分では眠気が無いと思っていても数秒間眠ってしまい、睡眠負債がたまっていたり疲労が蓄積しているときに瞬間的な睡眠が生じる恐ろしい現象です。
本人の自覚がないことも多く、目を開けたまま意識がなくなり気絶状態ともいえます。
周囲の人からは、「一瞬、居眠りをしている」と捉えられることがあり、フラッシュスリープとも言われています。
原因としては睡眠不足や疲労の他に、眠くなる薬、時差ボケなどがあげられますが睡眠時無呼吸症候群もマイクロスリープを引き起こす原因となります。
仕事中にマイクロスリープが起きると作業効率が落ちるばかりではなくミスが増え、車の運転をするドライバーという職種の方は事故を引き起こしかねないのでとても危険です。

ナルコレプシーという病気

オレキシン(睡眠と覚醒のスイッチング機能を担う脳内の神経伝達物質)をつくり出す神経細胞が働かなくなるためにおこる睡眠障害のひとつです。
歩いているときや大事な商談など緊張している場面でも、眠気を感じる前に眠り込んでしまうため居眠りをしたこと自体、本人は気づかないこともあります。
マイクロスリープとの違いは睡眠障害であることですが、眠ってしまう時間がマイクロスリープは数秒から1分以内であるのに対してナルコレプシーは2~3分から十数分程度であることと2~3時間するとまた眠くなり居眠りを繰返すことです。

まとめ

気絶と気絶したように寝るとの違いは意識がないように見える点では同じですが、気絶は主に脳への血流が減少したために起きるもので、寝るとは身体のメンテナンスをするための周期的な意識の喪失状態ということです。

見た目では、気絶は短時間のため、寝続けている場合は気絶ではないと考えていいです。
また、気絶とマイクロスリープ、ナルコレプシーの見分け方はマイクロスリープは数秒なので問題ないと思いますが、ナルコレプシーは長時間覚醒状態を維持することができなにので2~3時間毎に繰り返し寝てしまうというというところです。

いずれにしても何度も気絶した経験がある方や、気絶したように寝てしまう(マイクロスリープ、ナルコレプシー含む)方は放置せず早急に検査、治療をしてください。
本人が危険にさらされるのみではなく社会的に大きな事故を及ぼすリスクがあるので… 

睡眠負債の返し方

ここまでお読みいただいた方は睡眠負債が引き起こす恐ろしさが分かっていただけたかと思います。
忙しい日常の中で、削らなければいけないのは睡眠時間ということはよーくわかります。

でも、ツケは必ずやってきます

ぼくも睡眠の専門家になる前は1日3時間睡眠で仕事命でした。
生きることが目的ではなく、仕事をすることが目的になっていたんですね。

こんなに頑張っているのに!
と思いながら、周りがみんな敵になりトラブルが増え、体を壊し余命宣告をされすべてを失いかけました…

ぼくみたいになって欲しくないのでこのブログを書いているわけですが、なぜか真面目な方人のためと思って自己犠牲に走ってしまう方努力家の方ほど睡眠を疎かにし改善を後回しにしてしまう傾向にあります。

睡眠負債がたまっているなぁ、と感じていたらぜひこれからの「睡眠負債の返し方」を実践してみてくださいね。

自分の睡眠を知る

まずは自分の睡眠を知るということが大切です。

どんなに長く寝たとしても、寝起きが辛い、日中眠いといったことはありませんか?
これは睡眠の質が悪いことが考えられます。

今はスマホなどのアプリで簡単に自分の睡眠状態がわかります。
入眠までの時間や睡眠の深さ、いびきをかいている状態までわぐっすり寝ているつもりでもスッキリしない原因がわかったりします。

おススメはスリープマイスターです。
その他にもあるのでググってお好きなもので計測してみてください。
先ずは、ご自分の睡眠状態を知ることが睡眠改善や睡眠負債を返す第一歩です!

次に理想の睡眠波形をご紹介します。
こちらです!
ポイントはまず、寝てから90分以内に深い睡眠波形になっていることです。
この波形が出ていないと成長ホルモンが分泌されず、脳も体も休まらず修復されません。
そして浅い睡眠のレム睡眠深い睡眠のノンレム睡眠が交互にきていて起床に向かって全体的に睡眠が浅くなっていることです。
いわゆるこれが質のいい睡眠波形です。

この波形と比べてご自分の波形がどうなっているか見てみてくださいね。
見方が分からない方は、お問合せからお気軽にご相談ください♪

超深く寝る

なんだそんなこと?
って声が聞こえてきそうですが、睡眠負債は超深く寝ることでしか返せないんです。
しかも1日で返すことは難しいので毎日です!
週末に寝不足を解消しようと思っていつもよりいっぱい寝ても残念ながら返せません。
しかもそうすることによって体内時計が狂ってしまい、かえって良くないんです…

睡眠は長さと質で決まりますが、睡眠の質を上げることは個別相談やセミナーで詳しくお話しております。
簡単にお伝えすると3つです。

1. 睡眠ホルモン、メラトニンの元になるトリプトファン(必須アミノ酸のひとつ)を朝食時にしっかり摂り午前中に太陽の光にあたる
2. ストレスを減らす(ストレスはメラトニンを減らします)
3. 睡眠環境(寝室の清潔さ、温度や照明、寝る前のリラックスタイムなど)を整える

この3つを同時に行えば超深く寝ることができます!
ただ、これを同時にできない方も多いと思います…
まぁ、そうなのでぼくみたいな睡眠の専門家が存在出来るわけですが(笑)
(トリプトファンはどれくらい摂ればいいのか、ストレスの減らし方、睡眠環境の整え方などにご興味があればご連絡くださいね)

このように睡眠の質を上げることが大切なんですが、手っ取り早い方法は毎日1時間くらい睡眠時間を長くすることです!
あっ、起きる時間は変えないでください(汗)

人の身体は概日リズムというのがあって、目覚めて太陽の光を浴びてリセットされるので起床時間は一定がよいです。

要するに、睡眠負債は借金と同じでコツコツと計画的に返済することが大切になってきます。
決して一気に返せばいいやと思わないでくださいね。
ギャンブルではないいのでコツコツが一番のコツということになります。

睡眠はコントロールできる

睡眠時間を長くしろって言ってもそれができないから苦しんでるんだよ!
という方がほとんどだと思います。

でも、安心してください!
そのために睡眠の専門家がいるのです。

睡眠の正しい知識を学べば、睡眠時間を変えずに睡眠の質を上げて今以上に熟眠感を得られます。
つまり睡眠をコントロールして健康的でハイパフォーマンスな日常を送れるようになるというわけです。

残念ながら日本には食事の指導をしてくれたり、運動についての専門家が多いものの睡眠の専門家は不足していてお医者様も睡眠専門の先生は少ないのが現状です。
そして、おそらく睡眠導入剤や睡眠薬を処方されて様子みといった感じではないでしょうか。

大切なのは、自分の睡眠状態を知り超深く寝て睡眠をコントロールすることです!
そして、ご自分の人生をコントロールしてください。
ありたい自分で思いっきり生きてください!

人の身体は自分の意思とは関係なく、本当は勝手に悪いことがあれば治そうとしている生きようとしています
それを忙しさのせいにして不自然に生きるから不自然な状態になってしまっているだけです。

ぜひやらなければいけないことをこなすのを目的にせず、仕事をするのを目的とするのでもなく、生きることを目的にとしてください。

自分自身だけでなく大切な人、愛する人のためにも…


最後まで読んでいただいてありがとうございます。
最後に睡眠を、人生をコントロールする方法をお伝えするご案内をさせていください。

中医学と睡眠の専門家であるぼく金子恭士と看護師で睡眠の専門家である橋本ゆみ子氏とセミナーを定期開催しております。
橋本氏は40年の看護経験で「どうしてこうなる前になんとかできなかったんだろう」というご本人とご家族の悲しみが一番辛かったそうです。
すべての病気の原因は睡眠にあるという答えに行きついて睡眠の専門家として活動しております。

そんな彼女は現代医学の観点から、ぼくは東洋医学のルーツでもある中医学の観点から睡眠の大切さ、改善の方法をお伝えします。

睡眠をよくして仕事のパフォーマンスを上げたい、健康的になりたい、現状を変えたいという方はぜひセミナーでそのキッカケをつかんでください!
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