採気とは自然界の「気」を体内に取り入れる事です。
大自然の色、におい、空気、これを称して外気といいますが、これに触れ、感じ、採り込むことにより採気が行われます。
人にはもともと外気を体内に吸収する機能が備わっていますが、現代文明によって採気を忘れ、その機能は低下する一方であるのが現状です…
現代人の不調はこの採気ができていないことが大きな原因と言っても過言ではありません。
気血水の中でも気が不足していると血にも水にも影響がありますので食べることと、この採気によって内気(人体に流れる気)を満たすことが大切になるわけです。
人の誕生から成長発育、衰弱、老化、そして気が完全に離散した時に死が訪れます。
「気が天に帰り、肉体は地に帰る」
このプロセスは誰もが避けて通ることのできない自然界の宿命ですが、すべての人が同じスピードで老化の道を進むわけではありません。
老化を完全に止めることはできませんが、遅らせることはできます。
食に関しては薬膳で補っていただき、プラスこの採気をぜひ覚えて不調を整え、老化を遅らせ、いつまでも元気でお過ごしいただきたいです。
自然の多いところで手を空に向けて広げて大きく深呼吸するだけでもいいのですが、効果の高い站椿功(たんとうこう)という方法をお伝えします。
(図を参考にしてください)
・姿勢は肩幅で立ち、少し膝を曲げ、腰を落とします。
・背骨は自然に伸ばし、体を立てます。
・足のつま先と曲げた膝が同じ方向を向き、ひざはつま先より超えず、腰は反り腰にならないように注意します。
・両手でお腹の前に大きな円を作るイメージをします。
・始めは3分くらい、慣れてきたら自然に20分ほど行えると理想的です。
・慣れてきたら意識を丹田(おへその下あたり)において、呼吸は自然、頭を「無」の状態になるようにします。
そして、気のボールをだんだん小さくし、丹田に両手を重ねて当てて、集めた気を丹田に収めます。
・収めたら1~3分ほど自然に呼吸します。
※女性は右手が下になるように重ね、男性は左手が下になるように重ねます。
ぜひ試してみてくださいね!